シャングリラホテルについて
Putrajaya Shangri-La はマレーシアの政治の中心、プトラジャヤに存在する。ここは元首相、Mahathir bin Mohamadの提唱によって、1990年代から開発を進める新行政都市であり、人口7万人のほとんどが政府関係者とその家族だ。Putra はマレーシア語で「王子」、Jayaは「勝利」を意味し、初代首相Tunku Abdul Rahman Putraにちなむ。
政府関係各省として、首相府や財務省などが存在する。この提唱の理由は、マレーシアが2020年に先進国の仲間入りを果たす目標を持つ「ワワサン2020」があるためだ。
シャングリラホテルはこの都市の中でも数少ない5つ星ホテルの一つだ。小高い丘の上に位置し、ホテルのフロントから窓越しにプトラジャヤ市内全体の眺望が見渡せる。ゲストルーム、スイートを含め118室存在し、部屋のプライベートテラスからも市内の景色を楽しむことができる。ホテル内にはヘルスクラブ、スパ、ジム、プールも完備されており、都市内ながらリゾートホテルのような施設完備だ。政府関係者が住む街ということもあり、ミーティング施設も充実、ウェディングも可能である。このように、一般的なホテルのファシリティーを持ち合わせたうえで、行政都市という立地、さらに5つ星ホテルという事前情報のもと、どんなものかと到着してホテルを見たところ、外観が古臭いというかコンクリートむき出し感があり、フロントデスクがとても小さい。プトラジャヤ市内には企業、政治関連の高層ビルが集積しているのにこの建物は地上、地下合わせて5階ほどしかない。
あれ?想像してたのと違うな…、5つ星ホテルだよね?という印象を受けた。部屋もとてもきれいだったが、5つ星に見合っているのかとも感じた。通常5万円のところを8千円で泊まれているのだから、ラッキーだったが、そもそも5万円で5つ星…って安くないかなとも考えた。過剰な期待をもちすぎたのか、確かに立地は一級品だからそれが料金に反映されてるのかとも思った。5つ星に疑問を持ちつつ、ホテルのマネージャーの話を聞くとどうやら高級ホテルというよりもプトラジャヤのシャングリラはブテッィクホテルだと聞かされ合点がいき始めた。
ブティックホテルは1980年代初頭より「標準化されたホテル」へのアンチテーゼとして出現し始めた。商品選択が限られていた時代から、消費経験の蓄積に伴い消費者の審美観は変容し、多種多様な評価基準をもつ時代となった。ホスピタリティ・マインドに対応しきれない大きなホテル(標準化)に対して、150室を超えない程度の客室数で区別し、建築面でも温かみのあるデザインを追求している。プトラジャヤのシャングリラもまたホテルの一階に緑を置き川を流している。ロビーラウンジを低い位置に設置し、ゲストよりも低い目線、もしくはゲストが座った時には同じ目線に置くのもブティックホテルとしての設計だとの説明を受けた。ラウンジが小さいなと思ったが客室数に対して、十分な大きさなのではないか。部屋のデザインもオレンジなどの明るい色を基調としていた。
最大の強みを聞くと小高い丘にホテルを構える立地だという。確かに眺めが良かった。そもそもプトラジャヤ開発の際、土地の4割を緑地として保存することになっていたため、副都心として首都機能、高層ビルを含んだ景色と豊富な自然がマッチしていて綺麗だった。空港が近いこともプトラジャヤ開発の条件だったらしい。
空港が近く、政府機能が集中することもあり、宿泊客にはmiceの形として25%,35%はビジネスパーソンだといった。全体の60%がビジネスに関するのはやはり立地の影響が強いようだ。
マネージャーが言っていた客室稼働率が50%といったのには少し疑問が残った。大きなターゲットがビジネスパーソンなだけに、通常レベルの稼働率なのかもしれないが少し低いのではないかとも感じた。
瀬戸健
2015年09月24日
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