2015年夏。私はゼミ合宿で初めて中国に、しかも一度も耳にしたことのない延辺という土地へと訪れた。全くの知らない場所だったので私は現地のイメージすら湧くこともなく、先輩方から聞いた情報のみしか頭にない状態で当日を迎えた。率直な感想は、「思ったより全然平気!」だった。延辺大学及び宿泊した寮の周りは飲食店で溢れていたし、不安だったお風呂も、シャワーを使用中なぜか温度表示が26度になったり72度になったりしたこともあったが実際のお湯の温度は全く変わらなかったので、支障なく一週間過ごすことができた。お洒落なカフェもいくつもあり、そのほとんどに無料のWi-Fiが設置されていた。また、そういったカフェは若い従業員が多いためか、英語表示のメニューや、片言の日本語が話せる店員がいるところもあった。反対に若い従業員がいない店では日本語はもちろん英語でも数字すら通じないところがあったので、世代が変わるにつれグローバル化が進んでいることを実感した。
私が今回の滞在で一番面白いと感じたのは、現地の学生との交流によって、現地のリアルな生活を知れたことだ。例えば、私が仲良くなった延辺大学の学生はパソコンのビデオ通話で朝鮮語を教えるアルバイトをしているらしい。時給は600円で、日本の都心では考えられない時給である。しかも、アルバイトを休むと担当している生徒の教師がいなくなってしまうため、学校から帰ったら月曜から金曜までしっかりと働かなくてはいけない。600円の時給で週5のアルバイトと聞くととても厳しく、条件の悪いアルバイトのように私には感じられてしまうのだが、その子に聞いたところ、飲食店では4時間で1000円の給料、つまり時給が250円だという。私は心底驚いたが、中国は日本に比べて物価が安いから問題ないのだとその子は言っていた。また、延辺大学に通う生徒は寮に住む生徒も多いがアパートで友人とシェアルームをしている生徒も十分にいるらしく、そのためアルバイトをしているひとが多いらしい。いくら物価が日本より安いと言っても、日本よりもだいぶ低い時給で、さらに家賃まで払って生活していると考えるとその生活は随分厳しいものに思えた。日本は十分贅沢なんだな、と感じられた。
今回の合宿で、異文化に触れる機会がたくさんあったが、異文化を理解することと、そのひとそのものを理解するのはまた全然違うことだと思える合宿だった。
徳田晏佳
2015年09月14日
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