1.羽田空港から北京空港まで移動し北京で1泊。(ここまではきっと快適な旅だ。)
2.北京空港から延吉朝陽川空港へ。(どんな僻地へ飛ばされるのか分かったものじゃない。)
3.学会参加。(響きが格好いい。しかし英語が聞き取れない上に話せないわたしがまともに参加出来るものなのか。)
4.長白山見学。(さすが登山ゼミの別名を持つ舛谷ゼミ。これが全日程の中で1番の山場だろう。)
5.防川国境観光。(貴重な体験だ。)
6.龍井・市内見学。(唯一遊ぶことや食べることを楽しむことが出来るオアシスの日。)
7.帰国。(行ってみれば1週間なんてすぐなのかもしれない、こともない。)
加えて、文明利器に溢れた現代を生きる若者の1人としてLINEやTwitterなどのSNSから切り離された生活は過酷極まりないものである。出発前夜はとても憂鬱だった。
しかし実際の合宿は想像と違って普通に楽しかった。
延吉市は僻地ではなくむしろ都会、お洒落なカフェが建ち並ぶ学生街であったし、学会が開かれた延辺大学はかなりの規模を誇り、1つの街かと思うほど広大なキャンパスを持つ。公共の乗り物や車の往来の激しさ、横断歩道での左折車に恐怖したこともあったが、慣れればそこまで気にならない。ご飯も美味しいものばかりで食事が楽しかった。学会は日本語が主に使われていて英語の心配はなかったし、長白山見学も辛い登山ではなく読んで字のごとく見学であった。そして人との出会いにも恵まれた。学会で知り合った延辺大学の学生さんを初めとして、学会最終日の午後から夜にかけて街を案内してくれたおじさん親子や合宿最終日前夜に入ったお店の店員さんで困っているところを何度も助けてくれたお兄さんなど、現地ではたくさんの親切を頂いた。反対に長白山見学では押しがとても強い人もいたが、それが中国人の当たり前なのかもしれないと思った。さすがに北京空港にいた女性スタッフ2人の携帯をいじったり頬杖をついたりする態度は国民性でまとめて良いのか分からないが、日本の接客がどれほど丁寧に行われているのかは再確認できた。またあれほど嘆いていたSNSは立教大学を通して使うことが出来たけれど、寮の部屋にWI-FIは通っていなかったのでほぼ外界とは繋がりを持てない状況にあった。しかし異国の地でゼミ生と過ごす毎日は楽しくて携帯が機能しなくても充実していた。
また行きたいかと言われると行きたくないが、行って良かったと心から思える合宿であった。
観光学部交流文化学科2年 橋本 あかり