2015年10月12日

屋久島

今回、この屋久島エコツアーでは、『分散を妨げるもの』をテーマにフィールドワーク、ゲストスピーカーの方の講義、ディスカッション等を行いました。これらを通して、私は「分散を妨げるもの」は縄文杉であるが、初回観光客のゴールデンルートからの分散は難しいのではないかと結論づけました。「分散」の対象となるのは一度屋久島に来たことのあるリピーターが主であると感じます。

里めぐりも黒味岳の登山もとても魅力的でしたが、他の地域との差別化を図っているのはやはり縄文杉なのではないか、と今回ゴールデンルートを避けたことで逆に強く感じました。いわゆるゴールデンルートとされていない、屋久島の「新たな魅力」には同時にツアーのガイドの質の向上、自然環境を配慮した設備の充実など、観光に対応するための課題がまだまだあるように思います。

特定観光地への集中からの分散のソリューションとしての里山ツアーという考えは確かに現地の地域活性化にもつながる着地型観光、理論的には素晴らしいと感じました。今回は一種修学旅行という形だったからこそ初回で里めぐりツアーに参加しましたが、これを個人で、一観光客として初めての屋久島で経験するのは、その内容や情報量の少なさ等の面から難しいのではないかと感じました。

今回のメンバーにはいわゆるリピーターも数名いたため、初回来訪者の私と視点が違う意見もあり、とても面白かったです。彼女等は去年の、いわゆるゴールデンルートの合宿で「もう一度来たい」と感じたからこそ今年の参加を決めたのだと思います。私は今回のゴールデンルートを避けた合宿で、屋久島と他の観光地との差異をあまり感じませんでした。もちろん黒味岳で見られる植生のなかには屋久島の固有種や、花崗岩の上にある薄い土の層から生える木々などがあり、これらは、この島でしか見ることのできないものです。しかし、本土の他の山でも似たような植生を見ることができる、そういった場所に比べて観光地として整備があまりなされていないなどといった印象を受け、唯一性のようなものをあまり感じることができませんでした。

私は、やはり縄文杉は屋久島の唯一性を高める一装置であり、一種屋久島の記号とも言えるのではないかと思います。仮に縄文杉が無かったらそもそも屋久島に来ない観光客もいるのではないかと感じました。実際の縄文杉がいまはデッキからただ見るだけだとしても、「縄文杉に行った」ことがひとつの価値として成立し得る現状があるように感じます。たとえ縄文杉が数年後朽ちて倒れたとしても、その切り株や場所が縄文杉跡地のような形で意味を成すことも考えられます。
縄文杉をはじめとするゴールデンルートは初回観光客を呼び込むための一種の装置であると考え、ここで屋久島の魅力を知って再訪するリピーターに、里めぐり、黒味岳、海などの分散したルートを提供していくことがキャパオーバーな集中への対策として有効なのではないかと考えました。

3年 町田 恵
posted by 13まちだ at 13:58| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | kanko13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月11日

里のエコツアー、一湊の場合

屋久島環境文化財団は「屋久島環境文化村構想」(注1)を推進する組織として平成5年3月に鹿児島県、屋久島町(当時は上屋久町、屋久町)の出資で設立された公益法人だ。自然と共生する新しい地域づくりを目指して財団が実施する事業の1つに「里のエコツアー」がある。里のエコツアーはホストの地域づくり支援とゲストの環境学習を目的に平成23年度から宮之浦、平内、吉田、中間集落で開始された活動で、語り部と呼ばれる地域住民が案内役となって集落の歴史、文化、産業を紹介する。今回私が参加したのは今年度新しく加入した一湊集落のエコツアーだ。11人の参加者に3人の語り部と村長が付いて始まった里めぐりは、絞め殺しの植物として有名なガジュマルが根を下すガジュマル通り、屋久島の特産品「サバ節」の工場、国指定天然記念物のヤクシマカワゴロモが生息する一湊川など集落の名所に寄り、最後は西郷隆盛が奄美大島へ向かう途中で褌を洗ったとされる布引の滝で記念写真を撮って終了した。語り部を先頭に終始和やかな雰囲気で続いた案内を通して地域住民の日常に触れることが出来た。しかし縄文杉、白谷雲水峡といった屋久島のゴールデンルートから観光客を分散させるにはまだ弱い存在に感じた。

先程述べたように一湊集落は今年度から里のエコツアーの受け入れを始めた為体制、制度が集落にまだ浸透していないのだ。私達のグループを担当してくれた語り部は集落の伝統行事、昔遊びについて詳しく教えてくれた反面、歴史や生物など専門的な話になると内容がぼんやりしていた。一湊川にてヤクシマカワゴロモが国指定天然記念物であると共に一湊川の固有種であることまでは話してくれても、語り部にその姿を見た人がおらず話はそこで終わってしまった。参加者が里めぐりに期待するであろう地域住民との交流も少なかった。ここにツアー料金1500円を考慮すると決して満足出来る内容ではなかったのが実際だ。ツアー料金に関して財団の方は料金の90%を集落に落とすことを考えた結果だとおっしゃっていたが、これではまた訪れたいと思えない。リピーターを獲得する為にも参加者の満足度を上げるには里めぐりに対する地域住民の意識を高め、語り部の教育と交流活動の増幅が必要だ。また近隣の集落とセットにした里めぐりを打ち出すことや、ツアー料金を抑える代わりに地元産業と協力して参加者にお金を落としてもらう仕組みを作ることも考えられる。例えばサバ節工場の商品販売にもっと力を入れるのはどうだろうか。私はサバ節工場・丸勝水産でサバ節を試食した時その味に感動したと共にその場で商品購入出来ることを里めぐりの終わりに知ってとても悔しい思いをした。

一湊集落を訪問して気になったのは里めぐりの内容だけではない。集落にあまりにも人気がなかったのだ。若者はもちろん高齢者を見かけることも少なく、かつて商店が立ち並んでいたという通りは寂れていた。集落で人口減少が進んでいることが明らかだった。北陸新幹線で話題の石川県も金沢市や和倉温泉から離れた能登半島北部では人口減少による限界集落の存在が少なくない。
輪島市大釜では2006年5世帯10人の住民が土地を売却し集団移転する計画を立てたが買収に応じたのは産廃処理業者だった為、観光に悪影響であると2011年輪島市議会は計画反対の意見書を全会一致で可決した事案もある。輪島市と同様に豊富な自然環境が観光に繋がる屋久島もこのような形での集団移転は難しいだろう。よって島外の人に里のエコツアーなどを通して集落へ来てもらうことが重要だ。一湊集落にとって里めぐりを盛り上げていくことは地域づくりだけではなく厳しい現状を打破するきっかけにもなる。

地域住民の中には自分の日常に観光客が入ってくることを良く思わない人もいるかもしれないが、住民の団結そして財団、近隣の集落と協力を元にこれからも一湊集落の魅力を発信し続けて欲しい。



(注1)屋久島の豊かな自然とその自然の中で作り上げられてきた自然と人間の関わり(環境文化)を手掛かりに屋久島の自然の在り方や地域の生活、生産活動を学ぶ「環境学習」を通して自然と人間の共生を実現しようとする新しい地域づくりの試み




・ 公益財団法人 屋久島環境文化財団 http://www.yakushima.or.jp/ 参照

交流文化学科2年 橋本 あかり
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屋久島エコツアー

去年に引き続きエコツアーに参加させていただき、今回が2度目の屋久島となりました。

去年は民宿に泊まり、トレッキングもそれぞれ別のガイドさんについてもらいましたが、今回は研究センターの方に一括してお世話になりました。

*1日目
一湊・吉田集落に分かれて里のエコツアー
YNAC松本さんより「ゴールデンルートからの分散」

長時間フェリーに乗った後、研究センターの方と合流し、すぐに里のエコツアーに参加させていただきました。半分で分かれてそれぞれ見学をさせていただきました。私は一湊集落でした。
まず公民館のような場所にいったん入り、エコツアーを担当してくださる方々と対面しました。公民館は田舎の公民館という感じで少し懐かしかったです。それから外に出てゆっくり歩きながら、ときにはとまりながらひとつひとつの景色や建物や植物について説明を加えてくれました。担当の方々はぱっと見40、50代くらいの方々で、私たちに説明をしてくれつつ、昔はこうだったよね、とか、こんなことしてたなぁ、とか思い出話に花を咲かせているのが印象的でした。(笑)私的には、ひとつの植物について説明をもらって、ここにはこんな植物があるんだ、と思うよりも、歩いているときに住民の方が通るとみんながみんな知り合いで挨拶をしていたり、店に入ったときにガイドさんと店員さんが「最近どう?」みたいな余談をしていたり、そういったオフの部分を見ているほうが、「あぁ、いいとこだな」と思って印象に残っています。
里のエコツアーは、今回1回1500円で申し込みましたが、実際に経験してみて少し高いのでないかなと思ったのが正直なところです。また、私たちはゼミ合宿の一環として訪れているから受け入れられるけど、個人的な旅行にいったとき、若者はあまり興味を示さないのではないかなとおもいました。内容が悪かったわけではありませんが、例えば何かのパックツアーとして屋久島に来たときに、そのツアーのひとつとして住民の方と触れ合う、というスタンスで里のエコツアーが組み込まれたりしているくらいがちょうどいいのではないかと感じました。

夜はYNAC松本さんの講演でした。去年白谷雲水峡を担当してくださり、またツーリズムEXPOでもお会いしたことから私にとっては屋久島といったらこの人!と思うくらいの存在です。(笑)
松本さんの目指すガイドのあり方というものが2回目にして理解できた気がします。そして私自身松本さんのやり方にとても納得しました。テーマ「分散を妨げるもの」に関して、はっきりとした答えは示していなかったものの、松本さんの「みんなに屋久島をこう楽しんでもらいたい」という思いはまさに分散を促進する第一歩になっていると思いました。


*2日目
屋久杉自然館
白谷雲水峡
中間集落の方より「里のエコツアー研究」

屋久杉自然館はよくある博物館という感じでした。当時木を切るために使っていた長すぎるチェーンソーが実際に持つ体験ができたり工夫がなされているところもありました。私的には床に屋久杉が使われていて、且つ、靴を脱いで裸足で歩けるところが気に入りました。

白谷雲水峡は去年も行ったので2回目になりました。比較するものがあると、どうしても感想が去年との比較になってしまうのですが、それは置いておいて、1番驚いたことが去年YNACの方から説明を受けたことを鮮明に覚えていたということです。この木はこういう特徴がある、とか、この苔は押すと水が出てくる、とか、ここらへんにもののけ姫に登場する○○に似てる木がある、とか。特別自然に興味があるわけでもなかったのですが、意外にも1年前に学んだことを覚えている自分がいて、それだけ吸収していたことに気付かされました。自分からガイドの方にこれはこうですよね?と声かける自分がいて、教えてもらうのではなく、共有する方向で楽しめた白谷雲水峡となりました。

夜は中間集落の方が足を運んでくださって、里のエコツアー研究についての講演を行ってくださいました。とてもユーモアのある方で、講演を聞いたというよりはひとつのテレビ番組を見ているような感覚になって引き込まれるような講演でした。
突然歌いだしたり、名産物のサトウキビやバナナを実際に持ってきてくれたりしました。エコツアーだったらどんなことをしてくれるんだろうと思うと中間集落にも足を運んでみたくなりました。

*3日目
黒味岳
今回テーマ自主研究

黒味岳は山登りという感じで、ここどうやって登ろうとか、前にいるガイドさんはこっちを歩いたけど私はこっちから行ってみようとか考えながら登っていくのが楽しかったです。山登りが好きで趣味にしている人はこういうところが楽しいのかな、と思ったりしました。

夜は部屋を借りて一湊、吉田集落の里のエコツアーについての共有と、今回のエコツアーのテーマである「分散を妨げるもの」から発展して、「分散を妨げるものとは」と「どのように分散させていくか」について4つの班を作って話し合いました。
私は、屋久島初心者をゴールデンルートから分散させることは難しいと考え、初心者ではなくリピーターとして訪れる人たちの分散に目を向けていけばいいのではないかと思いました。例を挙げるとまさに私のようなリピーターです。そもそも私は屋久島について、もののけ姫の舞台になった場所があるらしい、くらいしか頭にありませんでした。しかし、実際に白谷雲水峡に行ってみるともののけ姫の舞台に似た場所に行くまでの過程で、たくさんの自然に出会い、学ぶことができました。その長い過程を経て、忘れた頃にあの苔むす森の素晴らしい景色が広がり、とても感動したことを覚えています。
注目されがちな目的地もそれまでの過程もどちらも楽しむことができたからこそ、もっと違う魅力が屋久島にはあると気づくことができたのだと思います。
このように考える人は他にもいて、やはりはじめの一歩としてのゴールデンルートは避けなくてもいいのではないかと思いました。
自分になかった意見として面白かったのが、ツアーを作る側はいつも東京の旅行会社で、だからゴールデンルートを中心にしたツアーが組まれるのだと。屋久島の面白さを充分に理解している住民がツアーを組んでみるのも面白いのではないか、という意見がなるほど、と思いました。

4日目は、ヤクスギランドに行く予定でしたが天候が悪化してしまったため急遽予定を変更して、千尋の滝を見学したり、散歩したりしました。途中でガイドの方から大きなVの字の葉っぱを拾ってというアナウンスがありました。その葉っぱを橋の上から落とすと鳥が飛んでいるように見えました。とても面白く急遽お金のかからず楽しめるプログラムを用意してくれたことに感動しました。

今回のエコツアーは前回とまったく違うもので、違った視点から屋久島を見ることができたと思っています。

観光学部観光学科 千場明美
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2015年10月09日

屋久島エコツアー

「分散を妨げるもの」

今回このテーマの基に9月14日から17日にかけて屋久島を訪れました。そこで感じたこと、分散を妨げる要因はどのようなものか私の意見を述べたいと思います。

屋久島から帰ってきて、家族や友人に屋久島に行ってきたことを報告すると、まず始めに「縄文杉行った?」という質問を多くもらいました。そして「行ってない」と答えると「縄文杉を見ないのに何のために屋久島行ったの?」と聞かれます。やはり、世間一般的な屋久島のイメージは、「縄文杉」なのだということを帰ってきてからも改めて感じました。この「縄文杉」が、屋久島のシンボルであり、様々な旅行会社のパンフレットなどの表紙にもなっているのが現状で、屋久島について縄文杉があるということしか知らない人も多いのではないかと思います。屋久島は、現在局地的なマスツーリズムのために、観光開発と自然破壊の対立の最中にあり、観光客の増加により、し尿の処理の問題、入島税を取るか取らざるべきか、こういった問題も挙がっています。しかし、こうした問題が挙がるほど、屋久島を訪れる観光客は、「縄文杉」を見に来る観光客がほとんどであり、分散を妨げているものは、「屋久島=縄文杉」というイメージであると思います。

そして屋久島の分散の1つとして、今回私たちは、屋久島の「里めぐりツアー」に参加しました。屋久島の「里めぐりツアー」とは、屋久島を訪れる方々に地元の歴史、文化、自然、産業などの集落自慢を地元の語り部ガイドによって案内するというツアーであり、料金は2時間1500円。私は、一湊里という集落のツアーを訪れ、地域の方々との交流や、サバ節工場の見学など楽しむことが出来ました。(サバ節美味しかった!!!)地域活性化にも繋がる着地型観光として、「里めぐりツアー」は魅力的な観光であると思いますが、屋久島を訪れる主な目的として「里めぐりツアー」を挙げる人はいないのが現状ではないでしょうか。そして、これから先もそのことは変わることはないと思います。里めぐりツアーの集客を増やすためには、主な目的とそのプラスαとしてこのツアーを宣伝する必要があるのではないでしょうか。

今回のゼミ合宿、1日目 里巡りツアー、2日目 白谷雲水狭、3日目 黒味岳、4日目 雨のため観光を振り返ってみると、私の意見としては「やはり屋久島に来たのだから、縄文杉に行ってみたかったな(トレッキング死ぬほど辛かった。)」というのが率直な感想です。ゼミ合宿では、隔年で縄文杉を訪れているということで、2回目の学生にとっては、縄文杉と他の観光地の比較をすることが出来たと思います。しかし、屋久島に初めてきた学生が縄文杉に行かずに、「縄文杉より魅力的な観光地があるよ」と言われても、比較をすることは出来ないし、また正直、トレッキングなどで屋久島特有のコケや岩を見ることが出来ましたが、それ以外屋久島ならでは感を味わうことが出来なかったように感じます。屋久島に行くのだから屋久島にしかない価値として、やはり縄文杉があり、それがブランドなのだと思います。分散をさせたいのであれば、「屋久島=○○」というイメージを増やし、それを世間に定着させていくことが最も大事な課題であるのではないでしょうか。


窪田紗帆
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屋久島エコツアー

去年も参加した屋久島エコツアーですが、今年は引率者としての役割もあり、また2回目ということから、去年とは異なる感じ方でした。
今回は研修センターを利用し、1日目2日目にゲストスピーカーの方に講演していただくことで貴重なお話を伺うことができ、最終日の総括で今回の合宿テーマについての皆の意見を聞くことができたのが良かったと思います。

今年も参加しようと感じた1番の要因は、去年の白谷雲水峡のツアーがとにかく楽しかったからです。
去年は大体6~7時間ほどかけて白谷雲水峡のトレッキングを行いました。目に入る自然のひとつひとつを丁寧にガイドさんが説明してくれて、沢をわたる度にそこから見える景色と透き通った水に感動した記憶があります。
今年は天候が悪かったため時間も限られていて、沢を何度もわたることができず、これは残念でした。
去年の白谷雲水峡は視界に入る景色全体を見ている感じでしたが、今年はその景色の中から一部分を切り取って意識して見ていたような気がします。苔って近くで写真撮るとこんなにかわいいのか!!!と感動しました。1回目と2回目では、同じ自然でもそれに対する見方が変わっていて、また去年説明してもらったことを自分が覚えていることに驚きました。
しかし急ぎ足になってしまって、『苔むす森まで行くこと』が目標のトレッキングになってしまったように感じました。

この経験が講演していただいたYNACの松本さんのお話ですごく納得する部分にもなりました。
屋久島は『〜〜は絶対に見た方がいい!』や『〜〜には行くべき!』という観光の仕方ではなく、本来の自然が素晴らしいのだからその〜〜を見ることが目標の観光ではない、ということでした。
これが、苔むす森に行くことが目標になってしまった今回のツアーに当てはまるように感じました。苔むす森に行くこと、よりももっと白谷雲水峡の自然を感じて楽しみながらするエコツアーが最終的な満足度にも繋がるのではないかと思います。

松本さんは最近の屋久島の観光客数の減少について、ガイドの質の低下により屋久島本来の魅力をゲストが感じなくなったことでリピーターが減っていっているのではないかとおっしゃっていました。
屋久島のエコツアーを通して感じたことは、ガイドの重要性です。1人で行ったら見落としてしまうだろう植物も、解説されるとすごく面白いもので、見え方が変わります。
例えば縄文杉を見るためだけのツアーであれば、早く目的地の縄文杉まで行くことが重要になってしまってそういった自然をゆっくり楽しむ、というツアーができないと思います。そうなってしまっては、ゲストはこの屋久島自然の素晴らしさに気付けぬまま、見るべきものを見ることができたという満足だけで終わってしまい、もう一度行こう!ということにはならないのでは、と思いました。

松本さんのお話のYNACの理念の通り、去年のYNACさんのツアーは本当に屋久島の自然を楽しむことができて、また屋久島に行く機会があったらYNACさんにお願いしたいなと思いました。(値段は高くても。。笑)

去年は白谷雲水峡をもののけ姫の舞台となった、というコンテンツツーリズム的視点でしか見ていなかったのですが、1回目と2回目を比較することで屋久島観光に対する新たな視点が得られたと思います。

もうひとつ印象深いのは里めぐりツアーです。地元のおじいちゃんが案内してくれて、ここで暮らす人々にとって当たり前の存在となってるものが観光資源として里めぐりツアーを構成していることを感じました。
しかし、これが観光客の屋久島に求めるニーズと合うかと考えると難しいな、と思いました。
講演してくださった中間集落の区長さんが、体験型のプログラムを組込もうと考えている、とおっしゃっていましたが、そういった体験型の何かが加わるとより楽しいツアーになるのではないかと思います。屋久島観光に来る人の中には屋久杉でお箸を作れる体験工房に行く人もいるし、そういった体験ができるプログラムがあると里めぐりツアーもよりツアーらしくなるような気がします。
時間が限られた旅行のなかで、ゴールデンルートではないものを観光客はどうしたら選ぶようになるのだろうか、と思います。

もし縄文杉が枯れたり災害によって折れてしまって無くなってしまったとしても、屋久島には自然を楽しむことができるツアーが存在します。しかし、無くなったなら目的がないから行かないでいいや!とゲストの屋久島のイメージが無くなってしまうとしたらそれは悲しいことです。
現状では屋久島のイメージが縄文杉であることは間違いないと思いますが、そんな中で縄文杉以外にも魅力がたくさん詰まっている屋久島の魅力をどのように発信していくか、が今後の屋久島観光の鍵になるのではないかと思いました。

また行きたいです!次行く機会があれば、ウミガメが見たいですね。

参加した2年生、3年生、福島先生、ありがとうございました!


3年 竹中玲香
posted by masutanis at 00:22| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | kanko13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月08日

屋久島

今回私は初めて屋久島を訪れましたが、行く前に縄文杉を見に行かないと聞いて、とても驚きました。縄文杉以外、屋久島に何があるかわからなかったので、何をしに行くのかわからなくなったからです。
この考えは決して私だけではないでしょう。というのも、私が「屋久島に行ってきた、でも縄文杉は見なかったよ」というと、友達に「じゃあ、何しに行ってきたの?」と聞かれました。これだけの事例で世間一般を語るのは根拠が薄いと思いますが、多くの人は「屋久島=縄文杉」という認識が根底にあるように思います。下手をすると「屋久杉=縄文杉」と思っている人もいるようでした。もちろん、縄文杉は屋久杉の一つであり、間違っていないかのようにも見える式ですが、縄文杉だけが屋久杉だと思っている人もいる、ということです。このように強く根付いた屋久島のイメージのために、屋久島を訪れる目的は縄文杉のみになってしまうのでしょう。
その認識が、屋久島での観光客の分散を妨げているように思います。
屋久島にほかの選択肢があることを知ったら、観光客もほかの選択肢に目を向け、そちらを選び取る可能性が出てくると思います。
しかし、あくまで可能性が出てくるだけであり、実際に分散に目の見えるほどの効果をもたらせる魅力のある観光資源があるかは、疑問に思います。
私たちが屋久島に着いたその日に参加した集落を巡る里巡りツアー、私は吉田集落を巡りました。元小学校という現公民館のようなところで、地元特有のお茶と揚げ餅のようなお菓子をごちそうしてくださったあと、おじいちゃん3人がガイドとして、それぞれの担当箇所へ一緒に行き、その場で説明してくださいました。地域の話だけではなく、小さな豆知識なども教えて下さり、大変興味深く、訪れたサバ節工場では試食も用意してくださり、いい経験が出来たツアーでした。個人的に満足はしましたが、これだけのために屋久島にくるかと考えたとき、私の答えは「いいえ」になってしまいます。
「里巡りツアー」という言葉を聞いたとき、「地域の方と交流する機会」だと捉えました。実際、ガイドしてくださった方々、お茶を出してくださった方々は地元の方で、そこには確かに交流がありました。しかし、何より私が残念だったのが、コミュニケーションをとった人の少なさでした。ある地点から地点へ、例えば神社から花崗岩へ歩いて移動しているとき、人とすれ違うことがありませんでした。私の予想していたおじいちゃんやおばあちゃんにあいさつをするという機会は結局、最後までありませんでした。さらに寂しかったのは、サバ節工場でのコミュニケーションが圧倒的に少なかったことでした。私たちが時間に迫られていたからか、そもそも始めた時間が遅かったからか、などと私たちのほうに原因があるのかもしれないですが、サバ節工場での私たちは燻す装置を見て、食べて、終わりました。せっかくそこで働いている方がいらっしゃるので、もうちょっとお話が聞ければよかったのにな、と思いました。
総じて、このツアーにはもっと多くの人と、多くの交流ができる、そんな状況が加わればいいのになと思います。
コミュニケーションを遠ざける人が増えている時代ですが、あえて、それを目玉にしたツアーにするのもいいのではないでしょうか。


日下部彩月
posted by masutanis at 22:45| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | kanko14 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

屋久島

9/14〜17の4日間「分散を妨げるもの」をテーマに掲げ、ゼミ合宿に参加私にとって、今回初めての屋久島訪問となりました。事前に、去年屋久島に行った人達からの話を聞いて、だいぶ期待値が上がっていました。ただ、行く前から縄文杉へ行かないというプランに不満を持ち、縄文杉に行かないなら、屋久島へ行かないと少々反発もしていました(笑)縄文杉へは、隔年で行っているようなので今回、行かないのは計画通りで仕方のないことですが、せっかく屋久島まで来て何故?と思ったほどです。
ゼミ外の友達にも、屋久島へ行くと言うと、「縄文杉を見に行くの?」と口を揃えて言うほど、それだけ、屋久島=縄文杉、屋久島の観光地と言えば、縄文杉というイメージが定着していることがよくわかります。
今回のテーマである、「分散を妨げるもの」として、縄文杉が一つの要因であることがここから考えられますが、ある意味、目玉となる商品(観光地)があることで、観光客を屋久島へ呼び込むことができるので、縄文杉への観光客の集中を頑なに批判することもどうかと思います。縄文杉へ焦点を当てるのではなくて、他に呼び込むための材料は無いのか?を考えること、縄文杉に匹敵するくらいの観光地を作り出すこと、盛り上げることが必要なのではないかと思います。屋久島の方も、縄文杉が分散を妨げる要因と、意識をしているため、縄文杉がどれだけ屋久島にとって重要な存在か嫌でも気がついているはずです。この屋久島=縄文杉の方程式を崩すことは難しいと思います。一気にこのイメージを打破し、新しいイメージを観光客に植え付けさせることは厳しいと思いますが、むしろ、縄文杉をメインにそれに付随する形でこれから売り出していきたい屋久島のイメージ(観光地や商品)を紹介することで、縄文杉以外にも屋久島には見所があることを観光客に伝えていけたら良いのではないかと思います。
その一つとして、私は里めぐりツアーを推奨したいと思います。今回の合宿で、まんてん・平家の里、吉田集落を訪れました。集落の遺跡を見て回りながら、地元の語り部のガイドの方々に地元の歴史、文化、自然、産業などの集落に関する情報を聞きました。吉田集落の成り立ちや背景などを知ることができ、また地元の人と触れ合う機会となったので良い思い出となりました。里めぐりツアーに参加する人は必ずしもその地元について詳しく知りたいからではなく、むしろ、旅による人との交流を求めて参加するのではないかと私は思います。そういう意味では、里めぐりツアーは旅行中に最も地元の人と接近することが可能な機会になるため、やはりネットなど様々な手段でこうしたツアーがあることを知ってもらう必要があると痛感しました。ツアー参加者の年齢層について、若い人から年配の方まで幅広いとのことなので、このツアーには多くのニーズがあることを知りました。旅先での出会い、現地の人との交流を求めることは、どの年齢層においても、同じ考えを持っており、語り部の方も話していましたが、細く長く里めぐりツアーが遂行され続けると良いな、と思いました。屋久島は従来自然寄りの観光が多いですが、人間寄りの里山観光を推進することで、観光客も人との交流の中で屋久島を感じ、縄文杉への一極集中を回避することができるのではないかと考えます。里山観光をすることで、こうした特定の場所からの分散以外にも、今までスポットの当たらなかった地域が注目され、地域振興、再生、活性化に繋がると思います。しかし、里めぐりツアーはまだ定着していないようで、一般的な観光客はこうしたツアーがあることも知らないと考えられます。より全面にこうしたツアーを紹介していく必要があると思います。また、ツアーの申し込み〜当日の流れより、遂行される場合、現地集合、現地解散とあったので、屋久島における交通の便を考えると参加したいと考えても、自力で現地へ向かうことが難しく、申し込みに至らないのではないかと思いました。
今回の合宿で、屋久島には屋久杉以外にも様々な観光資源が存在することがわかりました。つまり、屋久島は特定の観光地からの分散を握る要素が多くあり、観光資源の宝庫であるということです。しかし、屋久島=屋久杉という先行イメージからなかなか抜け出せずにいます。原因の一つとして、その他の観光施設の設備、交通の便の整備に手が行き届いていないことや、アピール不足に問題があるのではないかと感じました。他の観光地に観光客を取り入れるためには、観光地として最低限の設備を整える必要があると感じました。

中村恵
posted by 13なかむら at 00:34| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | kanko13 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2015年10月01日

屋久島 縄文杉からの分散について考える

私はこの旅行の概要をきちんと把握しないまま出かけてしまっていたので、「今回の合宿では縄文杉に行かない」ということを現地で初めて知りました。それを初めて聞いたときは正直、せっかくこんな遠いとこまで来てメインを見ておかないなんて・・・と残念な気持ちになりました。そして今回のテーマが「分散を妨げるもの」であると聞いて、自分がいかに屋久島=縄文杉のイメージを持っていたのか気づかされました。そして、日ごろの観光において、自分がいかにメインの観光地ばかりに気を取られ、まるでガイドブックのモデルコースをたどるかのような観光をしているのかを痛感しました。観光を学んでいるものとして、本来であればより地域に目を向け、地元の人しか知らないようなところも巡りたいとは思いますが、なかなか自分だけではそのような場所を知ることができず、そううまくはいきません。そこで大切になってくるのがガイドさんだと思います。
YNACの松本さんのお話の中で、考えさせられることがたくさんありました。

まずは、ツアーの選び方についてです。最近は、自然体験さえできれば、メインの縄文杉さえ見られれば、ツアーは安いほうがいいと言って、大人数制の安価なツアーが増えています。また、ほかのところにも行きたいからなるべく短時間で縄文杉にたどり着きたいと言って、縄文杉までなるべく早く着けるようなプランになっていたりもします。そして、ガイドブックの充実から、ツアーガイドをつけない人も増えていたりして、どこか金銭的にも、時間的にも余裕のない観光になってしまっていると感じました。それは自分にも当てはまっていて、このような観光方法では、ただ行ったという事実だけで満足してしまい、現地を深く味わうことができていないのではないかとも思いました。そこで、現地の味わい方を教えてくれるガイドさんが重要です。里めぐりツアーでは、村のおじいちゃんおばあちゃんをはじめとして、集落の村長さんまでもが駆けつけてくれて、村のことをあれこれ教えてくださいました。それはとても暖かく、村らしい雰囲気を感じることができました。一方トレッキングでは、ガイドさんが説明してくれた垂直分布の葉の変化や、絞殺しの木、木の幹の部分が空洞になっているものの話などしっかり心に残っています。時間をかけて、実際に体験して、現地のひととコミュニケーションを楽しみながら巡ることの楽しさを実感することができました。そこには、縄文杉以外の屋久島の魅力がたくさん詰まっていました。ツアーガイドさんとしっかり回ることによって、メイン以外にも得られるものがたくさんあったのです。
このように考えていくと、縄文杉からの分散へのカギは、現地のガイドさんをはじめとする地元の方々が握っているのではないでしょうか。屋久島=縄文杉のイメージがこんなにも深く浸透してしまっているのは、都内の旅行会社や各メディアが縄文杉をPRのメインとして発信していることが原因であると考えられます。YNAC松本さんが言っていた、「屋久島リニューアルしました!」のキャッチフレーズのように、魚の種類がとても多くて、シュノーケルに適していることや、里めぐりに力を入れていること、ウミガメが有名なことなど、アピールできるものはたくさんあると思うので、ぜひそのあたりを地元の方々が中心になって発信していけたら現状の改善がみられるのではないでしょうか。また、分散を妨げているものとして考えられるのは、縄文杉以外のものがまだ弱いということです。里めぐりツアーなどをはじめとして、強化できることはまだまだあると思います。地元の頑張りが、屋久島全体としての魅力アップにつながるのではないでしょうか。


野原ほのか
posted by masutanis at 15:54| 埼玉 ☔| Comment(0) | TrackBack(0) | kanko14 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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